医局だより

消化器内科

当科参加の多施設共同研究がJournal of Crohn’s and Colitis誌にPublishされました

浜松南病院の花井洋行先生を研究責任者とする多施設共同研究である『クローン病に対する高吸収クルクミンの抗炎症作用の探索的検討』がこの度『Highly bioavailable curcumin derivative ameliorates Crohn's disease symptoms: A randomized, double-blind, multicenter study』というタイトルでJournal of Crohn’s and Colitis誌にPublishされました。https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/32412598 カレー色素の一つであるクルクミン(ウコンの成分としても有名)は従来抗炎症作用を有することが知られていましたが、腸管からの吸収が悪いことが欠点でした。今回この論文では高吸収型のクルクミンをクローン病患者に投与することにより短期的な症状の改善が認められることが証明されました。クルクミンはもともと食品含有物であるために副作用がほとんどなく、従来の治療薬に対して副作用のため使用できない患者さんにとって一つの治療選択枝となる可能性があります。今回の研究には浜松医大、浜松南病院の他に札幌厚生病院、滋賀医大、久留米大学の先生方にもご協力いただきました。お忙しい中ご協力いただき本当にありがとうございました!