医局だより

脳神経内科

寺田医師,小尾医師,武内医師の執筆論文がNeurology誌に掲載されました.

本学の特任研究員も兼任されている寺田Dr.が執筆された論文が,Neurology誌(IF 8.7)に掲載されました.
(本論文には,当医局の関連施設であるNHO静岡てんかん・神経医療センターの小尾Dr. 及び 当医局の武内Dr.も共著者として貢献されています)

本研究は,アルツハイマー病を有する患者と健常成人において,18F-BCPP-EF(ミトコンドリアの活性化に比例して取込みが増加する核種)と18F-FDGのPETトレーサー結合の差を比較した研究です.

早期アルツハイマー病を有する患者では,海馬傍回の18F-FDGの取込みに比して,18F-BCPP-EFの取込みが著明に低下していることが分かりました.
また,脳内の他部位ではこのようなPETトレーサー結合の差は生じず,両核種の取込みには強い相関があることが確認されています.

早期アルツハイマー病では,細胞内でのグルコース消費能の低下に先んじて,ミトコンドリア機能の低下が海馬傍回で生じていることが示された先駆的な研究成果でした.

詳細は下記HPをご参照ください.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32139504/
 
寺田Dr., 小尾Dr., 武内Dr.,おめでとうございますっ!